セナと瀧鈴音のコンビ「セナ鈴」は、セナの成長とともに鈴音との関係の進展として描かれた。鈴音はセナが「アイシールド21」であると知った最初の女性でもあり、ストーリーが進むにつれて、セナの幼馴染の姉崎まもりをよそにヒロインの座を確実なものとしていった。
セナの気持ちを鈴音は一番の理解者として深く理解していて、セナを諌める場面もあった。セナがアイシールド21ではなく、小早川瀬那として試合に参加した際も、誰よりも多くの声援を送っていて、深く瀬那のことを想っている。
恋愛感情
ただ、鈴音自身はあまり自分の恋愛については鈍感である。人の恋愛話には自身の髪の毛がアンテナのように反応し、興味津々といった具合にハナシを聞くのだが、自身はそれに対して極めて鈍感で、そのような様子がセナとの微妙な距離感を演出した。
アメリカ編以降はセナと行動を共にすることが多くなり、いわゆる「セナ鈴」が一定の完成形に至った。セナの方も無意識ながら鈴音に惹かれていて、その様子も作中で顕著であり、高校生という年代には珍しく純愛の様相を呈している。
いわゆる学園モノの本作の中でも、学園モノらしさを醸し出す「セナ鈴」の関係は、スポコンの作品の中に一定のオアシスのような位置づけで描写されていて、セナへの読者の思い入れを後押しする要素でもある。
セナの性格をサポートする鈴音の存在は多くの男性が求めるものでもあり、憧れるものだろう。